データベースエンジニアの需要は高まると言われることもあれば、落ちていくと言われることもあります。なぜ、このように意見が分かれるのでしょうか?また、そのデータベースエンジニアとは、どのような仕事をしているエンジニアのことなのでしょうか?
目次
データベースエンジニアとは?
ビッグデータを活用する重要性が高まったことで、そのビッグデータを扱うデータベースエンジニアの需要は高まっていると言われています。では、その具体的は仕事内容はどのようなものとなっているのでしょうか?
データベースエンジニアの役割
ITが普及したことで、ビッグデータやデータベースの活用は企業にとって必須に近いレベルとなっています。これらは多くのデータが詰め込まれた倉庫のようなものです。
もし、倉庫内が散らかっていると、必要なときに必要な物が取り出せず、作業効率を大きく落としたり、せっかく保管していある物を仕事で使えなかったりなどしてしまいます。
データベースエンジニアはこのような状況を避けるために、大量のデータを整理して、必要な情報を取り出しやすくしたり、複数のデータの紐付けや分析をして経営戦略の判断材料にしたりなど、データを活用しやすくすることが主な役割です。
データベースエンジニアの仕事
データベースエンジニアは大量のデータが散らからないようにすることが主な役割です。その仕事内容は大きく3つに分けることができます。
まずはデータベースそのものを設計・開発するものです。クライアントが要望する内容に沿って、データベースを作ります。開発したデータベースは長期的に使っていくためにも管理をしなければなりません。管理ではサーバーのチューニングをして最適化や効率化を行い、データベースのパフォーマンスを維持や向上をさせます。
運用も仕事の範囲で、アクセス権の管理やデータのバックアップ、データベースへの不正アクセスやデータ流出などを防ぐこともなども行います。
データベースエンジニアの仕事の難しさ
データを整理して使いやすくするという役割だけを聞けば、それほど難しくないように聞こえてしまいます。しかし、実際はそれほど簡単なことではありません。では、その仕事の難しさはどのような部分にあるのでしょうか?
的確な設計
データベースの開発や設計をする際には、クライアントの要望を聞き、どれだけのデータの量を、どのようにしてデータを抽出したり、使ったりなどできるようにすれば良いのかを考える必要があります。
そのためには、エンジニアとしての知識や技術に加えて、クライアントの業務フローやデータを活用したい方法などを考慮したうえでのデータベースを作らなければなりません。単純に開発や設計をするだけでなく、クライアントにとって使いやすいものを作るには経験を積む必要があるでしょう。
責任の重さ
データベースエンジニアは必要な情報を、必要なときに使いやすくする必要があります。もし、その役割が果たせずに大量の情報が散らかった状態になっていれば、企業の生産性を落としてしまう可能性もあるでしょう。
また、データベースは重要な情報の塊であり、その情報を守ることも役割に含まれています。情報が流出や漏洩すれば、企業が経営できなくなることもあります。その重要な守るデータベースエンジニアの仕事は責任重大です。
地道な努力
データベースに関する仕事は、アプリの開発やWEBサイトのデザインなどのように見た目でわかりやすいものではありません。そのため、難しい仕事をこなしていても、その苦労と評価が一致しないこともあるでしょう。
また、障害が発生すれば、データが使えなくなって企業の仕事が止まってしまう可能性もあります。そのため、緊急時には迅速な対応が求められます。苦労して復旧作業をしていても「復旧はまだ?」「早くして」と言われてしまうこともあるでしょう。
そのため、データベースエンジニアは華やかな仕事を求める人よりも、縁の下の力持ちとして、地道に裏方として仕事に徹することができる人に向いているでしょう。
データベースエンジニアに求められるスキル
データベースエンジニアは設計や開発の上流から運用の下流まで、多くの工程に関わります。また、クライアントの業務知識も求められます。そのため、幅広いスキルが必要です。しかし、その中でも重要なスキルがいくつかあります。
スキル1:製品知識
開発・設計ではOracleやMicrosoft SQL Serverなどのデータベース製品の知識がないとその仕事はできません。また、管理ではデータベースの操作のためにSQLの知識と技術が必要になります。これらはデータベースエンジニアとして必須スキルです。
スキル2:コミュニケーションスキル
クライアントはデータベースや情報セキュリティなどの知識を豊富に持っているわけではありません。そのため、抱えている問題や課題をうまく伝えられないこともあるでしょう。
データベースエンジニアはその言葉の中から必要な情報を汲み取り、必要な対策を考えなければなりません。また、クライアントに必要な対策について説明する際にも、知識のない人でもわかるように説明しなければなりません。
そのため、相手に合わせて必要な情報を正確にやりとりできるコミュニケーション能力が必要になります。
スキル3:情報セキュリティ
データベースは重要な情報の塊であり、データベースエンジニアはその情報を守る必要もあります。情報セキュリティはセキュリティエンジニアという専門のエンジニアがいるほど、その内容は高度で複雑なものです。その情報セキュリティに対する知識と技術も求められることになります。
データベースエンジニアの将来性は?
データベースエンジニアはビッグデータの活用の重要性が高まったことで、その需要は高まったと言われています。しかし、一方でデータベースはパッケージ化され、データベースエンジニアでなくても扱えるようになってきています。
そのため、データベースエンジニアはこれまでのようにデータベースに特化したものではなく、その技術や経験を生かして、多方面で活躍することが求められるようになることも考えられるでしょう。
今後のデータベースエンジニアに求められる活躍
今後のデータベースエンジニアは、データベースの開発や運用だけでなく、他の活躍が求められるようになる可能性があります。
考えられるのは、ビッグデータからデータの抽出や分析を行うデータアナリストやデータサイエンティスト、データの分析から戦略を立てるITコンサルティングなどでしょう。
また、設計から運用までの一連の仕事ができるので、経験を積んでフリーランスとして独立することもできるでしょう。
データベースエンジニアの経験は可能性を広げる
データベースエンジニアはビッグデータの活用によって、その需要が高まったと言われています。また、データベースのパッケージ化によって需要が落ちる可能性もあるという意見もありますが、経験を積むことでデータアナリストやデータサイエンティスト、フリーランスなどへのキャリアパスもあります。
そのため、データベースエンジニアは需要が高くなっても、落ちたとしても、その経験を活かす場があり、経験を積むほど後の可能性は広がっていきます。
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